美容師がカットの時にスキバサミを使う理由や効果、目的、どんなメリットがあるのか?セニングバサミ(梳きばさみ)は、美容師がヘアスタイルを作っていく上でスキバサミは必須アイテムです。メリット、デメリットについて話したいと思います。
美容院に行くと、必ず美容師さんがカットの途中でスキバサミを使って髪を切っているのを見かけると思います。
しかし、きっとお客さんから見ると、髪を少なく減らしているだけに見えるのではないですか?・・・・。
確かに髪の量を減らす場合にスキバサミを使用しますが、実はそれだけではないのです!!
今回は、美容院で美容師さんがよく使っている梳きばさみについて詳しくお話していきたいと思います。
スキバサミ(セニングバサミ)どんな時にどんな目的で使用するの?
美容師はどんなお客さまでも、ほとんどこの『セニングバサミ』『スキバサミ』を使用するかと思います。
主にどんな時に使うと言うと
◎毛髪の量を減らしたい時に使う。
◎ヘアスタイルに軽さ、動き(空気感、毛束感など)が欲しい時に使う。
◎毛先を馴染ませるために使う。
◎髪を根元から立ち上げたい時に使う。
◎毛先をシャギーにしたい時に使う。
◎前髪など、真っ直ぐ切った時に、ぱっつん前髪になり過ぎないように微妙な毛先のニュアンスを出したい時に使う。
◎ショートカットなどのサイド、ネープなどのアウトラインをより自然にギザギザ感を出したい時に使う。
セニングバサミ(すきばさみ)を使ってカットすることでどんな効果があるの!
『こんなときにセニングの効果を発揮する!!』
◎髪が多くて悩んでいる・・・普段のお手入れが大変・・・
髪の根元付近から中間にかけてセニング(梳き)を入れることで、毛量を自由自在に減らすことができる。
髪の量が少なくなるだけで、自宅でのお手入れが楽になります。(ドライヤーで乾きやすくなるメリットがある。)
◎どうしてもパーマをかけるとへスタイルが重い感じになってしまう・・・
パーマの毛束の中間毛先の部分に内側からセニングを入れ軽くしてあげることで、髪に動きが出やすくなってムースなどをつけるだけで毛束感が出せる。
◎ハサミだけでカットするとどうしてもカットの切り口が直線的になるのがイヤ・・・
ブラントカット(ハサミで普通にカット)だけではどうしてもカットの切り口が真っ直ぐになってしまいます。
セニング(毛束に対して斜め45度からセニング)を毛先に入れるだけでより自然な切り口になるメリットがある。
◎前髪の根元の方にもっとボリュームが欲しい・・・立ち上げたい・・・トップ(頭頂部)を膨らませたい・・・
セニングバサミ(スキバサミ)は、いろんな使い方が出来ます。ボリュームダウンやボリュームアップです!
ボリュームが欲しい部分に、髪の根元部分の内側から毛束に対して斜めに刃目の荒いタイプのセニングを入れる。
(この時は、毛量を減らし過ぎない程度に)
セニングバサミの種類とタイプ別メリットとデメリットについて
このタイプは、一般的はスキバサミです。片側が普通の刃になっています。
皆さんも、よく見かけるタイプだと思います。家庭用で販売されているのもこのタイプです!
メリット
片側が通常の刃がついているのと、スキ刃の先に溝があるのでとにかくよく削げます(減らせる)のがメリットです。
デメリット
よく梳けてしまうのでちょっと怖いですな。刃の入れ方を間違えるとスカスカになったり、梳いた部分の毛先の切り口がはっきりでます。
前髪などに使用するときは、乾いた状態で前髪を手で持たずに自然に降りている状態で刃先の1cmくらいを使う感覚で降りている髪に対して斜め45度から刃先をいれてカットしてください!(いきなりバサっといかずに少しずつね)
このタイプは、両刃ともがスキ刃になっています。刃先に溝も無いタイプ。
左が1回のハサミの開閉で多く梳けるタイプで右があまり梳けないタイプです。
もともと、毛量が少ない方なんかは、右をよく使います。
逆に髪が太く多い方なんかは、左のスキバサミを使います。
一般では、ほぼ見かけない特殊なスキバサミです。
メリット
このタイプは、どこからハサミを入れても、梳いたときの毛先の切り口がほとんど出ないため仕上がりも自然で綺麗です。毛先をギザギザにしたり、毛先を馴染ませたいときに重宝しています。
デメリット
デメリットというほどではないけど、もともとこのスキバサミはあまり梳けないように作られているためハサミの開閉をやたらしなくてはならないところ。
スキバサミ(セニングバサミ)による失敗例について
◎美容師さんにめちゃくちゃ梳かれて髪がペラペラになってしまった。
◎カットが下手なのをスキバサミでごまかされた。
◎適当に梳かれたので髪がまとまらない。
◎カットに行って1ヶ月も経ってないのに、美容院に行かなくてはならない。
◎毛先がはねる。
スキバサミは、普通のハサミと同じでちゃんと計算して髪にハサミを入れないと意味がありません。
◆ちなみに『カットが上手な美容師さんなら、カットしてから1ヶ月半~2ヶ月くらいは髪がまとまっているし伸びたことが気にならない』と言いますからね。
参考記事
よくすきバサミを使う美容師は下手くそなの?それとも手抜きなの?
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スキバサミ(セニングバサミ)は、良い道具と使用方法さえ間違えなければ、美容師にとって最強の武器!!
まとめ
上手な美容師さんほど、道具にもこだわると言います。(美容師も一応職人ですから)
良い道具を使えば、よりへスタイルの幅が広がるし、なんせ仕事が速いというメリットがあるんですよね。